<あらすじ>
1983年イタリア、ミラノ。熱血漢の塊のような主人公の労働組合員ネッロは、あまりに型破りな発想をしたがために、労働組合から移動を命じられた。その先は…精神病院廃止制度に伴い、社会の一員として働かされている元精神病者たちの協同組合。しかし現状は未だ精神病患者扱い…「この人たちにも何かできるのでは…?」と考えたネッロは”やればできる!”合言葉に寄木張りの仕事をすることになるが…。個性豊かな面々をまとめるネッロと徐々に心と開く元精神病患者たち。実話を元に作られた作品。…
【公開】 2008年
【時間】 111分
<評価 ★★★★★ 5>
最初はただのコメディ映画だと思っていたが、内容は事実に基づいたシリアスな話だった。
まず最初に驚いたのは、イタリアが世界に先駆けて“精神病院”を廃止していたこと。主人公のネッロは、元精神病患者に怯えながらも“一人の人”として対等に接していく。みんなで共同組合を立ち上げようと計画中に、ある人は「アイデアがない…わからない…。」と言い、ある人は「俺はここでUFOが年金をくれるのを待っている」と言う。そんなことを言われたら、普通は「何かもっといいことを言ってくれ!!!」と思ってしまうがネッロは「それも大切な意見だ!」と言い受け入れる。そして合言葉は「やればできる!」。とても素敵な言葉☆
決して単純に進むような話ではないが、コメディタッチな表現で笑え、人の優しさに感動させられ、最後には元気を与えてくれる、そんな作品だ。